一般的な太極拳の扇は2種類あります。
1.通常の太極用の太極拳扇(功夫扇)
2.細骨タイプの太極用の太極拳扇(功夫扇)
その2種類について採寸と使いやすさについての検証をました。
以降では比較しやすいように
通常扇を→「太骨扇」、細骨扇→「細骨扇」と略します。
最初に結果です
「細骨タイプが持ちやすい」という理由が数値的にわかりました。
価格が500円高いですが
×「高い扇」=「上級者が使う扇」ではなく、
〇「高い扇」=「使いやすい扇」ということです。
「初心者だから安いのでいい…」と思うかもしれませんが、初心者だからこそ使いやすいほうを選ぶことをお勧めします。
検証:実際の扇2種類のサイズ
サイズは約のサイズです。
手作り品のために誤差が生じますので、特に親骨の長さは極端なものを抜粋して計測してしまいました…
太骨扇 | 細骨扇 | ||
①親骨の長さ | 33cm | 32cm | 誤差 |
②布を含めた幅 | 4cm | 4cm | 同じ |
③親骨幅 | 2.2cm | 2.2cm | 同じ |
④親骨持ち手部分 | 1cm | 1cm | 同じ |
⑤閉じたときの幅 | 3.5cm | 3cm | 重要 |
ここで一番重要なのが閉じたときの幅です。
問題の閉じたときの幅の差
太骨で3.5cm、細骨で3cmとなりました。
5mmの差なんて大したことがないと感じるかもしれませんが、1辺5mmは結構大きな違いがあります。
扇の持ち手の1周の長さを考えると、
太骨の場合は 3.5cm + 1cm + 3.5cm + 1cm = 9cm
細骨の場合は 3cm + 1cm + 3cm + 1cm = 8cm
となって1cmの差が出ます。
1cmの差なんて大したことないと思うかもしれないので、普段あるもので試してみました。
周の太さで使い勝手が違う?
どこにでもある箸を使って検証してみました。
普通のお箸です。
後ろ部分のほうは1.5cm幅、先部分のほうは1cm幅です。
これは側面の誤差5mmなので、一周の差は1cmになります。
この部分をもって箸を動かしてみます。
箸として使いやすい使いにくいは別として、1cmの大きさの違和感がかなり感じられます。
個人的な感じですが、太いほうを持った時は重く感じました。
ちょっと小回り聞かないというか、手に力が入るような…
簡単にできますので、もし気になる方がいましたら試してみるといいと思います。
「こんなにも違うんだ!」と思うと思います。
パッと見たときの違い
基本的に細骨タイプの親骨部分には龍の絵が描いてありますが、
お店によっては太骨タイプにも龍の絵があったりします。
これは仕入れ元の違いなどもあり一概にあてはまる規格というわけでもないのですが、
当サイトでは龍アリが細骨となっています。
他のお店などで購入の時は、一度太骨タイプか細骨タイプか聞いてみたほうが良いかと思います。
補足:扇面の布の出ているサイズが違う
補足ですが。今回計測して大きな違いを感じたのは、親骨からはみ出ている布の上部分の長さです。
約1cm前後です。
かなり誤差が激しく、こちらお手作業での制作品であるために布をカットする職人さん次第で変わるようです。
この部分の長さが変わっても、特に演武には差支えがないので気にする必要はないかと思います。
この長さが長く、ヒラヒラしたフリルタイプの扇もあります。
現在このタイプの扇の取り扱いは行っていませんが、もし探しているのですたら「木蘭扇」(もくらんおおぎ)で探すと見つけやすいと思います。